宇宙VR、誰もが参加できる民間の宇宙開発やイベントなど宇宙をおいしく味わうための取り組み

2019年9月23日に六本木ヒルズ 森タワー49階のアカデミーヒルズで開催した「宇宙を感じる1dayカレッジ」。六本木天文クラブ10周年の特別企画として、宇宙にまつわる研究やビジネスに関わるキーマンたちを招き、座学形式のイベントが行われました。

宇宙や天文がより注目されてきた現代の背景には、それらの分野に関わる企業や団体のビジョンや取り組みがあります。宇宙に対するアプローチを仕掛ける彼らから、宇宙を味わうためのヒントを得られるのではと思い、編集部スタッフ・ゆみがこのイベントに参加してきました。

3つの記事に渡って本イベントをご紹介してきましたが、第3弾では宇宙や天文に関わりのある企業や団体のプレゼンテーション「宇宙×○○〜宇宙のおいしい味わい方〜」の記事をお届けします!

「宇宙を感じる1dayカレッジ」レジュメ

【開催の挨拶】14:00~14:10
「六本木天文クラブ10年の歩み」


【1時間目】14:10~15:30
<記念講演>「現代天文学は私たちにどのように役立つのか」


【2時間目】15:40~17:00
<トークセッション>「これからの宇宙の楽しみ方」

【3時間目】
17:10~18:20
<宇宙への取り組みの紹介>「宇宙×○○ ~宇宙のおいしい味わい方~」

【参加者交流会】
18:30~19:45

【3時間目】「宇宙×○○〜宇宙のおいしい味わい方〜」

宇宙への取り組みをご紹介する「宇宙×○○〜宇宙のおいしい味わい方〜」では、以下の4つの企業や団体が登壇し、ビジョンやこれまでの取り組みについてプレゼンテーションを行いました。

[プレゼンテーションの登壇企業・団体]
Yspace
リーマンサット・プロジェクト
ビクセン
港区立みなと科学館(2020年4月オープン予定)

Yspace

火星に100万人が住む都市を設計するデザインコンペ「Project MARS -Education League JP」にて優勝した宇宙スタートアップ企業「Yspace」。VRを用いた宇宙開発に加え“エンタテインメント”と“エデュケーション”を通じて、人と宇宙をつなげ、宇宙の楽しさを体験してもらえるよう宇宙VRコンテンツの開発をしています。これまでに六本木ヒルズ森タワー52階の屋内展望台フロアにて「月面VR展」を二度開催し宇宙を体験できる展示会も開いています。

本イベントにおいては、数年後に始まるとされる宇宙旅行をVRを通じて体験できる宇宙旅行VRを通じて太陽を間近に感じたり、オーロラを宇宙空間から眺められたりなど、「宇宙天気」をテーマとしたVRコンテンツを特別にご準備いただき、参加者がそれらのVR体験を楽しみました。

会場内でVRを体験
六本木ヒルズ 森タワーで開催した「月面VR展」

リーマンサット・プロジェクト

リーマンサット・プロジェクト」は、一般のサラリーマンや学生による民間の宇宙開発団体です。文系・理系を問わず「誰にでもできる」宇宙開発を掲げ、宇宙好きが集まるコミュニティの場を提供しています。

今までに、超小型人工衛星「キューブサット」の開発や、宇宙に手書きの願いごとを届ける「宇宙ポスト」というプロジェクトなどを手がけています。

様々なコミュニティやクリエイターとコラボレーションし、身近なものを宇宙につなげることにより、宇宙開発に取り組んでいます。

リーマンサット・プロジェクトが開発している人工衛星「RSP-01」
「宇宙ポスト」プロジェクト

ビクセン

天体望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡、ルーペなどを取り扱う「ビクセン」は、今年で創業70周年を迎えた総合光学機器メーカーです。

「星を見せる会社」になるというビジョンを掲げ、“宙ガール”という言葉を提唱、女性がもっと気軽に星を楽しめる機会づくりを演出してきました。また、日常生活の延長として星空と過ごす “スターパーティ”などのイベントも多数企画しています。

天文や天体観測の難しいイメージやマニアックなハードルを下げ、「多くの方が星空を楽しみたくなる」時代や文化を作り出すことを目指しています。

様々な企業や施設と組んでイベントを実施
2015年からビクセンも星のソムリエ®講座を開講

港区立みなと科学館

2020年4月1日に「港区立みなと科学館」がオープンします。

オリンピック前に開業する“虎ノ門ヒルズ駅”から近い場所に現在建設中です。施設は気象科学館と併設し、1階は常設展示、2階にはプラネタリウムが入ります。

プラネタリウムは121席を設置。大人は600円(年間利用券は2000円)で鑑賞できます。特別投影では「星空ヨガ」や「ヒーリングタイム」などの心と身体を癒す番組も展開。

20時まで営業しているので、仕事帰りにも立ち寄りやすい科学館です。科学の世界を広げていく「港区立みなと科学館」にぜひ今後注目してみてください。

会場内に設置された「港区立みなと科学館」の展示パネル
気象庁・気象科学館と連携するプラネタリウムホールのイメージ

参加者交流会

講座の終了後は、プラネタリウム・クリエーターの大平 貴之さんをお迎えし、プラネタリウム投影機“MEGASTAR”が映し出す星空の下で参加者交流会が開催され、登壇者や参加者たちが集い、宇宙の奥深さや面白さに共感しあい、情報交換が活発に行われました。

参加者交流会が行われた会場で星空を投影

“宇宙”について考える一日を通じ、一人では考えも及ばなかったことも、様々な方との出会いによって、多くの方が宇宙に対する新しい価値観に出会い、発見ができる機会であったと感じました。

宇宙に対する考え方はそれぞれに異なるもの。それはもちろん、自分自身にとっても例外ではありません。今後の活動にも注目し、あなたなりの宇宙への考え方を見つけてみてください。

【第1弾】「宇宙を感じる1dayカレッジ」<記念講演>「現代天文学は私たちにどのように役立つのか」

【第2弾】「宇宙を感じる1dayカレッジ」<トークセッション>「これからの宇宙の楽しみ方」


六本木天文クラブの今後の活動

毎月第4金曜日は六本木天文クラブの日。

毎月第4金曜日に星のソムリエ®による星空解説セミナーと屋上スカイデッキで天文学の専門家の解説とともに空を見上げる星空観望会を開催しています。

天文の専門家と一緒に星空と夜景を楽しみましょう!

2019年度の今後のスケジュール

2019年12月14日(土)
19:00~22:00「ふたご座流星群観望会」 (スカイデッキ)

2019年12月15日(日)
19:00~22:00「ふたご座流星群観望会」 (スカイデッキ)

2019年12月26日(木)
14:00~19:00「部分日食特別観望会」 (スカイデッキ)

2019年12月27日(金)
19:00~20:00「星空セミナー」 (3Fプレゼンルーム)
19:00~21:00「星空観望会」 (スカイデッキ)

2020年1月24日(金)
19:00~20:00「星空セミナー」(3Fプレゼンルーム)
19:00~21:00「星空観望会」(スカイデッキ)

2020年2月28日(金)
19:00~20:00「星空セミナー」 (3Fプレゼンルーム)
19:00~21:00「星空観望会」 (スカイデッキ)

2020年3月27日(金)
19:00~20:00「星空セミナー」 (3Fプレゼンルーム)
19:00~21:00「星空観望会」 (スカイデッキ)


六本木天文クラブ10周年記念 限定デザイン年間パスポート

六本木天文クラブ10周年を記念して、限定デザインの年間パスポートを1,000枚限定で販売!
東京シティビュー屋内展望回廊、スカイデッキ、森美術館へ1年間、何度でも入館できる、お得なカードです。

内容
森美術館+東京シティビュー パスポート「六本木天文クラブ」10周年記念ver.限定デザイン

六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー
森タワー52F/屋上スカイデッキ


執筆者プロフィール

ゆみ
星空をこよなく愛する宙ガール編集部員☆『宇宙兄弟』公式サイトにて、宇宙関連情報記事のライターを担当。