【宇宙の豆知識】意外と知らない「月」の話
夜空の中でもひと際存在感を放つ天体「月」。
地球唯一の衛星で身近な天体ですが、私たちが考えるよりも未だに謎の多い天体でもあります。
意外と知らなかったことの多い「月」について、今回は解説をしていきます☆
あらためまして、月とは?
月は地球から一番近いところにある天体で、地球から約38万kmの距離を回る衛星。
大きさは地球の約4分の1、重さは地球の81分の1ほどの天体です。
満ち欠けを繰り返し、昔から神秘的な存在として親しまれてきました。
人類が地球以外で降り立ったことのある唯一の天体でもあります。
- 地球からの平均距離:38万4,400km
- 大きさ(赤道半径):1,738km
- 質量(地球に対して):0.0123倍
- 平均密度:3.34g/cm³
- 公転周期:27.322日
- 自転周期:27.322日
月誕生における4つの説
月の誕生の仕方については、4つの説があります。
① 親子分裂説
…地球の一部がちぎれて月になった
② 双子説
…太陽系ができたときに、地球と一緒に生まれた
③ 捕獲説
…まったく違うところで生まれた月が地球の重力に捕らえられた
④ 巨大衝突説(ジャイアント・インパクト説)
…地球がほぼできあがったころ、火星ぐらいの大きさの星がぶつかり、宇宙空間に広がった地球のかけらが次第に集まって固まり、月ができた
現在は、1975年に発表された巨大衝突説(ジャイアント・インパクト説)が最も有力であると考えられています。
衝突のような現象が起きると地殻物質が高温となり揮発性物質がガスになって無くなりますが、月の成分の中の揮発性物質が欠乏していることや、月の石の成分が地球の地殻と物質組成が似ていること、また巨大衝突で地球に落ちてくる微惑星に含まれる重い鉄などの物質が、月材料物質には少なかったことからも科学的に支持されている理由となります。
しかし、衝突の跡は月や地球の地形に残っていませんし、アポロ計画で持ち帰られた月の石はほんのわずかな部分のため、月全体の組成も未だ解明されてはいません。
月はなぜいつも同じ方向を向いているのか?
月を眺めていると、球体であるはずなのにいつも同じ模様を見ていることに気づいたことはありますか。
実は地球からはいつも月の表側を見ていて、私たちは地球上にいる限り、月の裏側である半球を見ることはできません。
では、なぜいつも同じ表面が見えているのでしょうか。
それは、地球の衛星である月は、地球のまわりを1公転する間に、1自転することにあります。
自転も公転と等しく27.32日の周期のため、地球からはいつも同じ面しか見ることができないのです。
また、月の表面は裏面に比べてやや重くなっていて、その重い表面が地球の重力に引かれるので、表面を地球に向けた姿勢で安定しているとも考えられています。
私たちが思っているよりも知らないことの多い月ですが、未だ解明されていないことも多く、興味をそそられる部分でもあります。
今回は「月」について、ほんの一部の豆知識をお届けしました。^^
いずれまた、別観点からの豆知識もご紹介したいと思います。